飲食店開業:資格・事業計画書・保険・物件・居抜き【網羅解説】

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今回は、趣向を変え飲食店を開業する上で必要になる「資格・事業計画書・保険・居抜き・物件」といった予備知識について網羅的に解説します。

フランチャイズ・個人起業のどちらであっても役立つ知識であるため、参考にしてください。

飲食店開業:必要な資格や手続きについて

飲食店を開業するためには、まず保健所に出向き「食品営業許可申請」を提出し、許可を得る必要があります。また、許可を得るためには以下2つの条件を満たすことが前提です。

  1. お店に食品衛生責任者の資格を持った人間を1人配置すること
  2. 都道府県ごとに条例で決められた施設基準に沿った施設を作ること

「1」の食品衛生責任者の資格は、すでに調理師免許を取得しているならば必要はありません。調理師免許を取得していれば、食品衛生責任者の資格を持っていることと同義だからです。また、資格がないとしても、食品衛生責任者の講習を受講するだけで誰でも資格を得ることが可能です。

「2」については、工事が完了してから施設で検査が行われ、ここで不適合とされれば設備のやり直しとなってしまいます。そのため、保健所に着工前の図面を持参して確認しに行くのが一般的です。

施設検査のポイントは、「清潔で安全な施設であるかどうか」です。

例えば、「天井や壁が清掃を行いやすい構造であるか」「手洗い設備があるか」などです。また、「十分な冷蔵設備があるか」「洗浄槽は最低2層以上あるか」ということも検査されます。これを行い、結果的に施設基準に適合しないと判断された場合は許可がおりません。

ただ、これについてはそれほど心配する必要はありません。

着工前に図面を持参して保健所に行くことにより、「どのように作れば許可を得ることができるのか」について、丁寧に説明してくれるからです。保健所の指示通りに施工すれば問題なく許可はおりるということです。

消防署への届出について

店舗の収容人員が従業員も含めて30人を超える場合は、「防火管理責任者」の資格を持った人間を1人配置しなければなりません。また、店自体の収容人員が30人以下だとしても、建物全体の収容人員が30人を超す場合も同様です。

もし、防火管理責任者の資格を取得していなければ、消防署へ連絡し講習を受けるだけで資格を得ることができます。また、この資格に関しては、必ずしも開業前に取得する必要はありません。

特に、収容人員数が微妙で判断が難しい場合、あえて消防からの連絡を待ちながら運営を開始してしまうのも1つの手段です。その後、連絡を受け検査をしてもらった上で、防火管理責任者の資格が必要かどうかの回答を得ます。

ただし、1つだけ気をつけなければならないことがあります。それは、資格が必要な施設でありながら、取得前に事故を起こしてしまうことです。こうなると、厳しく責任が問われることになります。

警察署への届出について

警察署への届出としては、居酒屋やバー、スナックなどの酒類をメインに提供する店を、深夜午前0時から日の出頃まで営業する場合に限り、「深夜における酒類提供飲食店営業開始の届出」が必要になります。ただし、食事がメインのお店は対象外です。

もし、判断が難しい場合は手続きだけしておくという方法もあります。

税務署への届出について

個人で事業を始める場合、個人事業の「開廃業等届出書」「事業開始等申告書」が必要になり、法人の場合は、「法人設立届出書」を税務署に提出する義務があります。

また、個人や法人を問わず、青色申告をする場合は「青色申告承認申請書」の提出が必要となります。

従業員を雇う場合は、従業員に支払う給与から源泉所得税を徴収し税務署に代理納付するための手続きとして、「給与支払事務所等の開設届出書」を提出することも義務付けられています。

さらに、従業員を1人でも雇う場合は、「労災保険」「雇用保険」の加入手続きや、場合によっては社会保険の加入手続きも必要になります。

労災保険は、労働者が業務中などに受けた怪我などに対して保証を行うための保険です。これは、正社員・アルバイトを問わず、1人でも従業員を雇えば強制的に加入しなければなりません。その上、雇用した日の翌日から10日以内に労働基準監督署で手続きを行う必要があります。

雇用保険は、被保険者が会社を退職したあと、失業中の生活を金銭面でサポートし、新しい仕事を探せるようにという意味で支給されるものです。こちらも労災保険と同様に、雇用日の翌日から10日以内に公共職業安定所(ハローワーク)で手続きを行います。

ただし、1週間の労働時間が20時間未満の場合や、1年以上続けて働く見込みのない短時間労働者は対象外となります。

社会保険事務所への届出

法人の場合、社会保険事務所に届出をして社会保険に加入しなくてはなりません。

一方、個人事業者は従業員が5人以上いれば任意で加入することができます。また、たとえ5人未満だとしても、従業員の2分の1以上が加入を希望した場合はそうしなければなりません。

このように、飲食店を開業するために必要な資格や手続きは意外と多いです。これらすべてを自分1人で行おうとすればかなり消耗してしまいます。リソース分散を避けるため、会計士や税理士などにサポートしてもらったほうが効率的でしょう。

細かい手続きはすべて専門家に任せてしまうことで、本来やるべき仕事に集中することができます。

飲食店開業:物件の種類について把握する

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賃借店舗には、「居抜き店舗・空き店舗・リース店舗」という3種類があります。

空き店舗とは、内装や厨房などの設備がまったくない物件のことです。

一方で、居抜きとリース店舗とは、基本的に内装や厨房設備などの造作(ぞうさく)がすでにある物件のことです。

また、居抜きの場合には、契約するときの保証金だけではなく、前の借主が行った造作も買い取る形になります。

リース店舗については、特定の業態に合わせて家主が設備(造作)を整えたものであるため、その費用は月々の賃料に上乗せされることになります。 つまり、リース店舗ではイニシャルコスト(初期投資)を押さえることができる代わりに、月々のランニングコスト(賃料など)は上がるということです。

入居時の保証金について

どのパターンの物件であっても、入居時には保証金が必要になります。

契約期間については3~5年が一般的であり、契約更新の際には賃料の1~2か月分を「更新料」として家主に支払うことになります。この更新料が曲者であり、本当に支払う必要があるのかどうか疑問を感じます。

私の場合は大家さんと直接交渉し、最終的に更新料は「免除」となりました。ただ、これは一般的ではないため、すべての人が上手くいくとは限りません。そうは言っても、交渉自体はタダなので行ってみるだけの価値はあります。

徹底的な事前チェック

一般的に、居抜きは空き店舗に比べるとイニシャルコストを抑えることができます。

例えば、前の借主が行っていた業態とこれから自分が行う業態が類似していれば、残された多くの造作を再利用できます。そうなれば、改装費を最小限に抑えることも可能になります。

ただし、居抜き物件を選ぶ際には「造作に不備がないか」を徹底的にチェックしてください。

もし、その不備を契約後に知ることになれば大変です。 そうなると、本来予定していなかった改修費用が必要になり、結果的に空き店舗とほとんど変わらない初期費用がかかることもあり得ます。

特に、空調設備や厨房機器の性能、また排水設備などについては外見から判断することができません。そのため、候補である居抜き物件を見つけたときには、専門業者にきちんと確認してもらうことが大切です。

他にも、前の借主が撤退した理由を確認しておくことも重要です。

その理由を考慮しながら立地に問題はないか、自分の業態では適応できるかなどについて考えます。 空き店舗の場合であっても、給排水や給排気、電気やガス、水道などの設備についてチェックを怠ってはいけません。

上記については、「自分の業態に見合ったパワーはあるか」という観点で精査する必要があります。これを怠ると、オープン後に「水力が弱すぎる」「エアコンパワーが足りない」というような取り返しのつかない事態に陥り兼ねません。

こうした物件の特徴や注意点、メリット・デメリットを適切に把握し、自身に合った箱を見つけることが大切です。

飲食店開業:開業計画書のアウトライン

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飲食店を開業するためには、銀行からの融資が必要になります。

そして、銀行からスムーズに融資を引き出すためには、きちんとした「開業計画書」を作成する必要があります。

また、これは融資のためだけではなく、店舗経営者である自身にも重要なことであり、そもそもノープランで事業を成功させることは不可能です。

ここからは開業計画書の概略について説明します。

開業計画書は10ページで仕上げる

まずは以下に、開業計画書のページ立てと項目を記します。

開業計画書の項目

  1. 表紙 ー 題名・〇〇店開業計画書・作成年月日・作成者名
  2. 開業の理由 ー 開業に至った経緯
  3. 自分の経歴や職歴 ー 働く仲間がいる場合はその名前や経歴を記入
  4. 物件の住所や賃貸条件 ー 敷金・家賃・共益費・値上がり率・契約年数など
  5. コンセプト ー 店舗コンセプト・顧客コンセプト・立地コンセプト・商品コンセプトなど
  6. 売上計画 ー 家賃を8%以内に押さえるように考える
  7. 投資計画 ー 目標年商の2/3を基準に考え、最大でも年商額と同等で作成。簡単な内訳も必要
  8. 損益計画 ー 月間の損益計画書
  9. 返済計画 ー 借入金完済までの月別返済計画書
  10. 資料 ー 物件の資料・各種見積書

これらを記載することで、実際に事業として成立させるために必要な売上高や利益などを認識することができます。

また、設計やデザインなどを依頼する業者に対し、自身が思い描いている店舗を説明する際にも必要になります。

開業計画書 = 方法論

開業計画書は金融機関や親族などに借入れを頼む際、非常に有効な説得材料になります。ちなみに金融機関では開業計画書のことを「事業計画書」と呼びます。金融公庫に事業計画書の簡単な雛形があり、起業する際は最初にそれを記入して提出することになります。

保証人がいない場合、開業計画書は信用保証協会に提出され、保証するか否かを決定する重要な判断材料となります。

また、金融機関は営業店舗の一般的な売上や投資金額に関する一覧表を持っているため、この基準から大きく外れるような開業計画書では融資は通りません。 「多分これくらいは売れるだろう」という適当な予測で事業計画書を作ってはならないのです。

「このような方法を行い、これ位の収益が予測されるため、この売上を達成できる」という根拠ある計画の元に作成するべきです。このころから、開業計画書は「売上を達成するための方法論である」と言えます。

以上のように、開業計画書は開業の際に必要不可欠なものです。

しかし、実際には多くの飲食店開業希望者がこの計画書を正しく作成できていません。できるだけ手間をかけずに計画書を作成し、融資さえ通ればいいと考えている人がほとんどだからです。そして、出店後は勢いでなんとかしようとします。

これでは融資のためだけの開業計画書になってしまい危険です。 融資が通り、その後も事業が上手く営めるよう適切な開業計画書を作成するべきです。

飲食店開業:事業計画書の書き方

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日本政策金融公庫PDF

新規開業時は、事業内容や収支予算などを明確にする事業計画書を作成します。

金融機関に融資を申し込む際に必ず提出しなければならないものであり、プランを文書にすることで細部まで確認することができます。

ここでは日本政策金融公庫の創業計画書に基づき、居酒屋を開業するケースをで書き方を解説します。

1.創業の動機

まずは、飲食店を開業する動機や目的を記入します。

例「これまで培ってきたノウハウをもとに独立開業を計画していた折、希望どおりのテナントが見つかったため」

2.経営者の略歴等

飲食業が未経験では融資の期待はできません。必要な経験を積んでいることが条件になるので、勤務店名、勤務年数、役職名などを書きます。調理師免許をもっている場合は、取得年月とともに記入します。

3.取扱商品・サービス

メニューと単価を示します。単価は平均原価率30㌫として割り出すのが基本です。

材料の原価(仕入れ)が450円であれば、「450円÷0.3=1,500円」になりますが、集客率や客層、回転率なども考慮して、より適正な価格を設定するようにします。

例「一品料理(旬の魚介や野菜を使用した自家製料理)300円~1500円。酒類400円~1500円。その他ドリンク300円~500円」

4.販売先・仕入先

販売先は、会員制などの特殊なケース以外は「一般個人」とします。

仕入先は、資金繰りを考えると掛け売りの可能な業者が望ましいのですが、なければスーパーや個人商店をあらかじめ決めておきます。

例「①○○食品(現勤務店の仕入先)、支払い方法は末日〆、翌月末支払い。②△△商店、支払い方法は即金」

5.必要な資金

投資資金と運転資金のそれぞれの合計を出します。

内外装工事や厨房機器などの投資資金は施工業者に見積もりを出してもらい、テーブルといすなどの什器・備品は自分の目で選定し、それらの金額を書きます。

例「① 1,150万円(店舗内外装工事500万円+厨房機器300万円+什器・備品200万円+保証金150万円)。② 250万円(仕入100万円+広告費他諸経費150万円)。③ ①+②=合計1,400万円」

6.資金調達の方法

ここは融資金を返済する能力があるかどうかを判断される重要な個所です。

当て推量ではなく確実性の高い金額を記入します。また、「必要な資金」と「資金調達の方法」の合計額は一致しなければなりませんから注意が必要です。

例「自己資金350万円+親・兄弟・友人などからの借入350万円+日本政策金融公庫国民生活事業からの借入700万円(元金10万円×70回:年○%)=合計1,400万円」

7.事業の見通し(月平均)

創業当初と、開業後の事業が軌道に乗ったとき(通常は1か月後)の売上高と経費を予測して次のような手順で記入します。

①売上高は「客単価×席数×回転数×営業日数」で求めます。席数は1坪当たり1~2席、回転数は2回程度が一般的です。

②売上原価は、上記の仕入(100万円)をそのまま記入します。

③経費の人件費は売上の30%、家賃は10%を目安に割り出します。

④最後に売上高から経費を差し引いて利益を算出します。

例(創業当初)

①4,000円×15席×2回転×25日=300万円

②売上原価100万円。

③人件費97万5千円(従業員2人×30万円+アルバイト3人×時給1,000円×5時間×25日)+家賃30万円+支払利息2万5千円+その他光熱費・広告宣伝費など30万円=合計160万円。

④ ①-②-③=40万円 事業が軌道に乗った後は、売上高を1.3倍程度、経費を10万円程度増額した数字を記入することが多いです。

なお、これらは予測額のため、現実ばなれした金額になりがちです。より説得力のある計画書にするためにも、目標とする繁盛店を研究して参考にしてください。

飲食店開業:社会保険・健康・雇用・労災・厚生年金

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飲食店で従業員を雇用する場合は、社会保険(健康保険・雇用保険・労災保険・厚生年金)への加入が必要になります。

また、雇用保険と労災保険は、法人経営や個人事業に関係なく加入しなければなりません。

一方、健康保険や厚生年金は、事業規模や従業員の雇用形態などによって条件が異なります。

私たちは経営者である以上、保険制度の概要をきちんと把握しておく必要があります。

保険の加入条件について

個人事業の場合、オーナーを除いた従業員が5人以上の店舗では健康保険、または厚生年金保険に必ず加入しなければなりません。ただし、従業員5人未満であれば健康保険への加入は任意となります。

一方、法人経営の場合は「強制適用事業所」となり、事業主や従業員の意思に関係なく保険加入の義務が生じます。

なお、パート・アルバイトに関しては「別扱い」となっていて、以下の条件が保険加入に対する判断材料になります。

  • 1日または、1週間の労働時間が正社員の4分の3以上である
  • 1ヶ月の労働日数が、正社員の4分の3以上である

これら2つの条件を共に満たした場合は、保険に加入しなければなりません。

事業主が負担しなければならない健康保険料

ここで健康保険に対し、事業主が負担しなければならないおおよその保険料について説明します。

例えば40歳未満、または65才以上の場合は、平均的な賃金の8.2%となり、40歳以上65歳未満の場合は、9.45%が保険料となります。これには賞与も含みます。

一方、厚生年金は平均的な賃金の13.93%となります。

30歳で平均的な月給が10万円のパート・アルバイトだと、約1万5千円です。

また、近年では厚生労働省が元締めとなる、「社会保険適用者に対するチェック」が非常に厳しくなっています。

例えば、私のお店であるパートが正社員と同等に働いていました。

当時、このパートは健康保険に加入していたのですが、労働時間数は正社員の4分の3に達していました。 するとある日、社会保険事務所から従業員すべてのタイムカードを持って来いとの通達がありました。

結果的に、社会保険事務所にパートの労働時間数を指摘され、強制的に社会保険に加入させられることになった経験があります。

また、上記のケースとは異なりますが、もし保険に加入する義務があるにも関わらず未加入だった場合、罰則を受けてしまう可能性があるので注意が必要です。

念のため以下に罰則内容を記載します。

  • 健康保険料=6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金
  • 厚生年金保険=6ヶ月以下の懲役、または20万円以下の罰金

他にも、過去2年分までさかのぼって保険料を追徴されることもあります。

このように、飲食店の経営者になる以上、保険制度に対する最低限の知識は必要です。これまで述べた最低限のルールさえ理解しておけば、パート・アルバイトの労働時間を上手に調整し、ギリギリ社会保険に加入しなくてもいいようなシフト調整を行うことも可能です。

つまり、家族の扶養に入ることにより、パート・アルバイトの支払う保険料を安くしたり、税金の控除を最大限使えるような状況を作ったりすることができるということです。

保険制度についての理解は、法律を犯さないために必要なだけでなく、パート・アルバイトの無駄な人件費削減にも役立ちます。

経営者としてある程度の知識を有している必要はあります。

飲食店開業:居抜き物件メリット・デメリット

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店舗の賃貸物件には、「スケルトン」と「居抜き」の2通りの形態があります。

スケルトンは建造物の‟骨組み“という意味で、内装設備がなく、壁や床がコンクリート下地のままで配管もむき出しの状態をいいます。 一方の居抜きは、前の借主が施した内装から厨房機器、什器備品などがそのまま残されている状態のことです。

初めて店を開業する場合、設備資金が少なくてすむ居抜きのほうが有利に思えますが、そうとは言い切れません。メリットがあればデメリットもあるからです。

数年後に経営が軌道に乗り、別の店舗に移転する可能性を考慮して慎重に判断するようにしてください。

居抜き物件のメリット

一般に、新規開業時は内外装工事や什器備品などの設備資金として1,000万~2,000万円は必要といわれます。しかし、居抜きであれば次の恩恵を受けることができます。

メリット

  • 造作譲渡費用(内装や各種設備を買い取る費用)だけでいいため、3分の1程度に抑えることも可能
  • 造作の状態によっては無償譲渡というケースもある
  • 初期費用を安く抑えることができ、その分を運転資金に回せる(投資回収率が高い)
  • 大がかりな改装工事が不要なため、短期間でオープンできる
  • 以前の店舗と同じ業種である場合、前店の固定客を取り込むことができる

居抜き物件のデメリット

良いことばかりではなく、居抜きには次のデメリットがあります。

デメリット

店内のレイアウト変更には制限があり、自分のコンセプトに沿った店作りが難しい

厨房機器の老朽化による故障、防水設備の劣化による漏水など、見えない部分でのトラブルが生じやすい

電子機器を引き継いだ場合は故障しやすい
※オープン後に新品を導入せざるを得ない状況になるケースがある

前店が倒産していた場合、マイナスイメージからスタート
※なぜ撤退したのか、事前にリサーチしておくことが大切

退去条件・費用を考慮しておく

店舗を選ぶ際は、退去するときの必要事項もきちんと押さえておくようにします。

建物の所有者(オーナー)との賃貸借契約書に、「解約条件が6か月前予告」と定められている場合は、退去予定日の6か月前までに意思表示をしなければなりません。 急に状況が変わってそれより早く移転することになったとしても、6か月分の家賃を払う義務があります。

店舗は「原状回復で明け渡す」という契約であれば、スケルトン状態に戻すことになり、かなりの費用がかかります。 それを免れるには、オーナー承諾のもと、自分が借りたときのように居抜きで借りてくれる人を探せばいいわけです。こうすれば、撤去費用がかからないうえ、これまで使用してきた造作を買い取ってもらえるメリットもあります。

しかし、居抜きを繰り返し造作が老朽化した状態では借主を見つけるのは難しくなります。退去日まで借主が決まらない場合は、契約通りに造作を撤収し、原状回復を済ませて移転しなければなりません。

このように、閉店するときも開業時と同じくらいコストがかかる場合があります。

一方で、閉店時のコストは綿密にプランニングすれば支払う必要のない費用が多いため、契約時にきちんとした話し合いをしておくべきです。

飲食店開業:正しい物件の探し方【ゴールから逆算】

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飲食業には実にさまざまなジャンルがあります。

例えば、イタリアン・日本料理・フレンチ・蕎麦・ラーメンなどのように、例をあげればきりがないほど多くの種類があります。 ジャンルが違えば、当然料理の提供の仕方や運営のやり方は異なります。

しかし、繁盛店になるための重要な要素である「正しい物件の探し方」に関してはどのジャンルについても同じです。

正しい物件の探し方

多くの飲食店開業の希望者が失敗をしてしまう例として、「物件探しから始める」という順序での行動パターンがあげられます。

例えば、まず希望する家賃・店舗の立地・建坪・敷地面積などに対し、漠然とした条件を付けます。そして、自分の考えたイメージに近い物件をとりあえず探し始めるという行動パターンです。

これを行ってしまうと、繁盛店への道は断たれると考えた方がいいでしょう。たとえ、あなたに類稀なる才能があったとしてもオススメはできません。

ここで、なぜ物件探しからはじめてはいけないのかについての理由と、正しい物件の見つけ方について説明します。

ゴールから逆算して考える

飲食店で成功するためには、「ゴールから逆算して考える」という思考が重要になります。ただ漠然と「このくらいの売上になったらいい」という適当な計画では100%目標は達成できません。

まず、「絶対的な売上目標値」を設定する必要があります。

ここで言う絶対的な売上目標値とは、必ずその数字を達成するという決意の数字にするべきです。 すべてはこの数字から逆算して計画していくため、非常に重要な数字となります。

売上目標値を決定したら以下の手順で各項目を選定していきます。

  1. 売上目標値の決定
  2. 客単価の設定
  3. モデル(形態)選定
  4. 客席数の設定
  5. フロア・必要㎡数算出
  6. 厨房機器選定
  7. 厨房・必要㎡数算出
  8. 店舗・必要建坪算出
  9. 都心(街中)型か郊外型か選定
  10. 駐車場の有無と台数の選定

これらをすべて決定してから、ようやく物件探しを始めます。

上記の作業を行うことにより、物件をより明確に選定することが可能になります。 また、自分の希望する条件に少しだけ合わない物件が出てきた場合、「この物件なら売上計画の80%は達成可能だ」という判断を素早くできます。

場合によっては、物件探しに対する妥協のポイント(許容できる範囲)も見つけやすくなるということです。

逆に、この作業を行わず最初に物件を選定してしまうと、運営戦略を非常に練り辛くなってしまいます。既に物件が決まっているため、その物件を基準として上記の項目を選定していかなければならないからです。

これでは非常に効率が悪く、自らの首を絞める結果に繋がります。仮に、あなたに年商1億円を売上げる能力があったとしても、箱(物件)にその能力がなければ目標を達成できません。

また、場合によっては無駄なスペースが多く、意味のない固定費や維持費を支払い続けることになるかもしれません。

このように、飲食店の物件選びは繁盛店になれるか否かに大きく関わってきます。それほど重要な項目であるにも関わらず、多くの人はとりあえず物件探しから行います。

そうではなく、「自分の計画を達成するためにはこのような物件が必要である」と最初から明確に決定するべきです。その後に、正しい物件探しを行えば良いのです。 

フランチャイズ起業するとき、多くの人は「有名だから」「儲かりそうだから」というような感覚値で行動しようとします。確かに、ネームバリューがあり店舗も増え続けているFCであれば上手くいくこともあります。

しかし、その一方で「広告が上手い」という理由だけで有名になってしまうFCモデルも存在します。つまり、全く儲からないにも関わらず、ブランディングや集客技術が高いことで加盟者が増加する現象が起きているのです。もちろん、加盟者は利益をあげることができず、結果的に苦しい生活を送ることになります。

フランチャイズ本部のキャッチコピーや収益モデルを鵜呑みにしてはいけない、ということです。そして、真実を解き明かすためには、自身で収益モデル分析を行えるようになる必要があります。開業前資金やイニシャルコスト、借入返済計画や損益計算書などを独自に作成できなければならないということです。

もちろん、本部が開示している数値を当て込むだけでは意味がないため、内外装工事における平均坪単価を調べたり、一般的な物件取得費用を理解したりする必要があるわけです。

もっと言えば、ランニングコストとなる「採用教育費」「広告宣伝費」「福利厚生」「通信費」「光熱費」「地代・家賃」「雑費」「租税公課」といった項目に適切な数値を入れることで、ようやく「本当に儲かるのかどうか」がわかるようになるのです。つまり、経験値から生まれる「プロの視点」が求められるということです。

ただ、そうは言っても多くの人は素人であるため、不可能な話です。そこで、私が代行してすべての数値を明らかにし、以下のページで「現実的に儲かる可能性の高いフランチャイズのみ」ランク付けしています。

「真実の数値」を解き明かし、その根拠を理解することでフランチャイズビジネスは成功するのです。

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