QBハウスのフランチャイズ募集情報:直営店の店舗拡大に切り替え

QBハウス

日本発のヘアカット専門店「QBハウス」は日本国内だけでなく海外でもチェーン展開されていますが、現在、フランチャイズの募集は行っていません。

同社は1995年の設立時から2002年ごろまではフランチャイズによる店舗拡大をしていたものの、現在はフランチャイズ方式を廃止し、直営店での店舗拡大に切り替えています。

大企業による店舗拡大は一般的にはフランチャイズ戦略を用いるのが定石ですが、同社は何故フランチャイズビジネスを廃止し、直営店方式に切り替えたのでしょうか?

QBハウスの戦略転換の背景など含めて、本記事では解説します。

記事の内容

  • QBハウスフランチャイズ募集情報
    経営母体
    店舗数
    企業理念
  • キュービーネットホールディングス株式会社
  • 国内外の店舗数推移
    日本国内店舗数の推移
    日本国内の来客数の推移
    海外店舗数の推移
    海外での来客数の推移
  • QBハウスのフランチャイズ募集情報:FC展開を辞めた理由
  • 総括

執筆:フランチャイズLABO
経歴:元飲食店経営者・最大4店舗運営・年商2億5000万円~従業員数120人~

QBハウスフランチャイズ募集情報:経営母体や店舗数・企業理念

まずは、QBハウスの企業情報や、経営理念から見ていきましょう。

キュービーネットホールディングス株式会社(運営母体)

会社名 キュービーネットホールディングス株式会社
QB Net Holdings Co.,Ltd.
資本金 1,000,000,000円
代表取締役 北野 泰男
本部所在地 東京都渋谷区渋谷二丁目12番24号
東建・長井ビル7階
設立 1995年12月20日
従業員数 2,749名(連結)(2020年6月末現在)
事業内容 持株会社として、グループ全体の経営戦略の策定・推進・管理
グループ会社一覧 QB NET INTERNATIONAL HOLDINGS PTE. LTD.(海外グループ会社の統括)
QB NET INTERNATIONAL PTE. LTD.(シンガポール)
QB House(Hong Kong) Ltd.(香港)
台和捷麗有限公司(台湾)
QB HOUSE USA INC.(アメリカ)

QBハウスは1995年に設立された日本発のヘアカット専門店です。一般的な理容室などとは異なり「ヘアカットのみ」を「1000円」で行うのが最大の特徴です。(現在は1200円)

一般的な理容室であれば、カット以外にも、シャンプーやブロー、顔そりなどの6つの施術工程があります。そして、トータルでかかる時間は約1時間、費用も約6000円となっています。

QBハウスは、上記6工程から、シャンプー・ブロー・顔そりなどを省き「カット」に特化することで、顧客メリットである10分という短時間・1000円という低価格の「ヘアカット」を実現しました。また、経営的な観点でも、顧客の回転数を高めつつ、顧客単価を上げるという新しいビジネスモデル創出の祖ともなっています。

なお、同社は国内だけでなく、シンガポールをはじめとした4つの国と地域でも出店をしています。

国内外の店舗数推移

2020年時点での日本国内の店舗数は582店舗、年間の来客数は「1500万人~1800万人」となっています。また、海外の店舗数はグローバルで計133店舗、年間来客数はグローバルで「350万人」となっています。

メインとなる日本市場での出店数は2005年頃から鈍化しているものの、現在も右肩上がりで成長を記録しています。また海外も同様に、出店数は右肩上がりの成長をみせています。

一方、来客数においてはコロナ禍の影響による一時的な減少は見られるものの、店舗数の拡大状況などからも成長の見込まれる業態と推測できます。

▼日本国内店舗数の推移:

QBハウス日本の店舗数

出典:QBハウス

▼日本国内の来客数の推移:

QBハウス日本の来客数

出典:QBハウス

▼海外店舗数の推移:

QBハウス海外の店舗数

出典:QBハウス

▼海外での来客数の推移:

QBハウス海外での来客数

出典:QBハウス

企業理念

QBハウスの企業理念は次の通りです。

“QB WAY”

QBヒューマンとしての円満な道

我々はお客さまに「ありがとう」と言われる 、均一で安心感のあるお手軽なサービスを提供し、世界一多くのお客さまから必要とされるヘアカットチェーン店を目指します。

"共に働く仲間とは、時間の価値を高めあう存在である。"

お客さま、仲間に信頼される、尊敬される人間へと成長し、最高の笑顔(感謝)で世界をなごますことのできる組織へと日々進化していきたい。

皆で選ぶ、お客さま、仲間からより強く選ばれる為に

[ 言葉・態度・表情・思考 ]

出典:QBハウス公式ページ

QBハウスのフランチャイズ募集情報:FC展開を辞めた理由

QBハウスは創業から店舗拡大初期である2005年頃まで、「フランチャイズ方式」を利用して店舗の拡大を行っていました。そして国内での成長も軌道に乗っていた2002年には、同社初の海外進出を行います。

海外初出店の地として選ばれたのは「シンガポール」で、日本国内で蓄えたフランチャイズのノウハウをベースに、シンガポール現地のフランチャイジーと契約。同フランチャイジーに店舗拡大を一任していました。

しかし、順調かに見えたシンガポールでの店舗拡大に、突然、転機が訪れます。

当時のQBハウス本部には海外出店のノウハウがなく、フランチャイジーへの依存度が高くなりすぎていました。そんな折、日本国内では起こりえない、フランチャイジーによる「契約反故」が起きたのです。これは、QBハウスにとっては「裏切り行為」と言っても過言ではないほどの出来事でした。一方的にフランチャイズ契約を破棄されただけでなく、QBハウスとして出店していた全ての店舗を、全く同じ業態の『ECハウス』としてすげ替えられてしまったのです。QBハウスはこの時点で、シンガポール国内に22店舗を出店していたものの、一夜にして全店舗を失ったのでした。(のちに訴訟・裁判事例となっています)

同社はシンガポール域内での店舗拡大戦略を、急遽、フランチャイズ方式から直営店方式に切り替え、2005年以降は直営店方式にて出店数を拡大しています。また、同地域での失敗をもとに日本国内の出店方式も見直され、以降の出店は国内外含めてすべて直営店方式に切り替えられたのです。

既出の出店数推移のグラフにて、日本国内の出店数が2005年ごろから鈍化しているのは、フランチャイズ方式から直営店方式に切り替えたことによる影響です。

QBハウスフランチャイズ募集情報の総括

成長スピードや需要を見る限り、QBハウスには大きな可能性を感じます。ただし、シンガポール出店を契機に、フランチャイズ方式での出店を終えてしまっているのが残念です。

記事のポイントをまとめます。

QBハウスの経営情報

  • 経営母体:キュービーネットホールディングス株式会社(持ち株会社)
  • 資本金:1,000,000,000円
  • 580店舗以上/日本国内
  • 130店舗以上/海外

ビジネスモデル・特徴

  • 理容室における施術工程の内、「カットのみ」に特化
  • 10分1000円カットを実現し、顧客ニーズを創出(現在は1200円)
  • 高回転・高単価という新しいビジネスモデルの祖

フランチャイズビジネスをやめた経緯

  • 初の海外出店でフランチャイジーによる契約反故
  • FC出店した22店舗を乗っ取られる
  • 本事案を元に出店戦略の見直しを行い、フランチャイズ方式を放棄
  • 以降、出店は「直営店方式」に切り替えた

 

フランチャイズ起業するとき、多くの人は「有名だから」「儲かりそうだから」というような感覚値で行動しようとします。確かに、ネームバリューがあり店舗も増え続けているFCであれば上手くいくこともあります。

しかし、その一方で「広告が上手い」という理由だけで有名になってしまうFCモデルも存在します。つまり、全く儲からないにも関わらず、ブランディングや集客技術が高いことで加盟者が増加する現象が起きているのです。もちろん、加盟者は利益をあげることができず、結果的に苦しい生活を送ることになります。

フランチャイズ本部のキャッチコピーや収益モデルを鵜呑みにしてはいけない、ということです。そして、真実を解き明かすためには、自身で収益モデル分析を行えるようになる必要があります。開業前資金やイニシャルコスト、借入返済計画や損益計算書などを独自に作成できなければならないということです。

もちろん、本部が開示している数値を当て込むだけでは意味がないため、内外装工事における平均坪単価を調べたり、一般的な物件取得費用を理解したりする必要があるわけです。

もっと言えば、ランニングコストとなる「採用教育費」「広告宣伝費」「福利厚生」「通信費」「光熱費」「地代・家賃」「雑費」「租税公課」といった項目に適切な数値を入れることで、ようやく「本当に儲かるのかどうか」がわかるようになるのです。つまり、経験値から生まれる「プロの視点」が求められるということです。

ただ、そうは言っても多くの人は素人であるため、不可能な話です。そこで、私が代行してすべての数値を明らかにし、「現実的に儲かる可能性の高いFCモデルのみ」部門別、かつランキング形式で掲載しています。「真実の数値」を解き明かし、その根拠を理解することでフランチャイズビジネスは成功します。

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